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おでい@カピバラ大好き


おでい@カピバラ大好き(おでい かぴばらだいすき、1976年〈昭和51年〉6月8日 – )は、日本のライバー、クリエイター、ファシリテーター、コンサルタント、自由人。大阪府出身、現・山口県在住。Liver Create所属。


ライバー活動


2021年10月4日、深夜2時に音声ライブ配信アプリSpoonにてライブストリーマーとしての活動を開始。動機は、SNSアプリGravityで若者の支援を行っていたが、深夜に多くの自己喪失感を含む投稿が増え、彼らを助ける方法を模索していたことがきっかけである。電話相談サービスへの登録も検討したが、動物園のライブ配信でヤギへの投げ銭を目にし、自分もライブ配信ができると持ち前のポジティブシンキングで考えるようになったのが大きな動機である。

Spoon期(~2022年)

顔出し配信が主流となり始めた時期であり、多くのプラットフォームが存在したが、年齢、容姿、性別のハードルを考慮し、音声配信サービスを選択。その中でも中年世代でも参加しやすいと思われるSpoonを選ぶことにした。当時のSpoonでは、スマートフォンを用いて気軽に配信を楽しむスタイルが主流であったが、YAMAHAのライブストリーミングミキサーAG03とヘッドセットマイクロフォンを導入し、高品質な配信が可能な環境を整えた。プロフィール画像には、ネット上のイラストを無断で利用するユーザーが多かったため、イラストレーターに依頼してオリジナルの画像を作成。デフォルメされていない自画像にテーマパーク風のカピバラの被り物を着用した奇抜なデザインで、競合アカウントがなく注目を集めることができた。リアルな自画像を選択した理由は、イベントや交流会を開催することを考慮し、プロフィール画像と実際の姿があまりに違いすぎると恥ずかしく感じることを避けるためである。

ライブ配信は深夜2時にひっそりと実施された。通常であれば3ヶ月程度のリス活(リスナーとして配信の聞き手として活動する)を行い、Spoon内でのつながりや友人を構築してからの配信スタートが多い中で、全くリスニング活動を行わずぶっつけでスタートしたため初回の配信は2時間程度で訪れたリスナーはたった1名のみであった。翌日も訪れた人は2名でついに3日目、4日目の配信では誰もリスナーが来ないという散々な結果を残すこととなった。なおこのときの配信も両日ともに2時間誰もいない状況で話し続け、後に一つのネタや思い出話として何度も引き合いに出されており、実質的に無駄にはならずに経験の一部として歴史に残されている。

Spoonではやはり年齢的・性別的にも厳しい状況が連日続きリスナー数も数人程度という状況であったが、枠周り(他のライバーの配信を聞きに行く行為)の大切さを学び連日深夜まで枠周りをしてはフォロワーを獲得していった。そのおかげもあり徐々にであるがリスナー数の増加が見られた。また連日21時から23時までの2時間を毎日休まずに配信するというスタイルも貫き、後に体調を壊し30分に縮小されるものの休まないというスタイルが一つの持ち味となり、毎日訪れるいわゆる固定リスナーも現れ始めた。

配信スタイルは雑談に特化し、歌や演奏、声劇などとは無縁な枠であるものの、スタートから終了まで早口で話し続ける、アプリ内の機能であるお便り機能を活用しリスナーと円滑なコミュニケーションを取る手段を構築、ネガティブな要素を出さない前向きな配信内容、ハートを獲得した際にそのリスナーへのメッセージを数分間アドリブで連日語るハーコメが人気になるなどし、最終的には数名だったリスナーも最盛期にはトータル30名を超える状態にまで成長した。この中でもハーコメに関しては承認欲求を必要とする現代にマッチングしており、同じリスナーが毎日通っても連日違ったことを語り、聞くと元気になる、嬉しいなど大きな話題、持ち味の一つとなり他枠においても引き合いに出されることが多くなった。なお元々このハーコメは枠周りをしていた頃のネガティブな思いが反面教師になったものであり、ハートを行為で飛ばしているにも関わらずライバーがブリッコ風の恥ずかしいハーコメを言うことを遠回しに迷惑がられたり、10ほどの選択肢から選ばされた挙げ句恥ずかしいメッセージを選んだなどと言われたりと、リスナーが好意でハートを飛ばしている事に対して迷惑がるライバーとしてのスタンスが許せない、プロ意識に欠けるという事で固定コメントを作らない、その人へ感謝を返せるコメントを伝える習慣が誕生した。他にも独特の言い回しやたまに吐く毒のある会話(そのあとに「怒られるっつーの」と言って冗談で言っているアピールをする)なども面白さの要因となったと考えられる。

12月に「Imozuru Fes」をプロデュース。通常のリレー形式のライブ配信イベントでは、一人の持ち時間が10~15分程度であり、最終配信者として主催者が大々的に配信することが一般的である。しかし、Imozuru Fesでは出場ライバーが5名、持ち時間が60分となっており、参加ライバーもまだ知名度が低いが、将来の才能が期待される人選で行われた。このイベントは、Imozuru(芋づる)という名前が示すように、隠れた魅力や才能を引き出すことを目指しており、出場者全員が知名度を高め、成功を収めたため、プロデューサー自身の評価も向上した。イベント名に「フェス」という言葉が含まれていることから、オープニングではフェス会場の効果音が流れるなど、細部まで演出が行われた。また、会場限定販売の「カピバラまんじゅう」の告知アナウンスが流れるという演出があり、以降のイベント配信では異なるフレーバーが登場し、価格も段階的に上昇するというネタが展開された。ライバーとしてスタートしてからわずか2ヶ月余りでのプロデュースだったが、イベントは成功を収め、同時にプロデュース能力が認められた。また、このイベントのリスナーが後に自分のリスナー獲得に繋がるなど、大きな成果を残した。なお、このイベントは翌年5月と12月にもPhase1、Phase2として、「IMOZURU EXPO」として企画され、大々的な告知やコンセプトなどが発表されたものの、主催者の精神的状態を考慮して、無期限延期が告知された。

イベント後、プロデュース活動に力を入れ、特に成果を出しにくいライバー向けにコラボ企画や「Pairing」(ライバーとリスナーのマッチング対談コラボ)を実施。また、「カピッシュキッチン」(遠隔で指示を仰ぎながら同時に同じ料理作りにチャレンジする企画)、映画枠、海外在住のライバーと映画だけで培った偏った知識を元に質問しながら進行する企画など、他に類を見ない企画も多数行われた。

配信と同時にツールの活用も積極的で、背景画像の合成や、企画配信中にPCアプリケーションで作成した自動音声キャラクターと対話する演出も用いられた。特に自動音声の使用は、生のライバーが話すライブ配信において、逆転の発想で新しいアプローチと評されている。映像がないライブ配信は映像が使えるプラットフォームに比べ面白みにかけるが、逆に映像がないからこそ成立させやすい演出もあると語っている。

配信は10月10日からPocochaと並行して行われることとなった。Spoonを21時から30分間、Pocochaを22時から2時間というスケジュールで進行。しかし、Pocochaを兼任するリスナーがPocochaに面白さを感じ、配信中にPという隠語が使われたり、一部リスナーが話題を持ち出すなど、枠の進行や現リスナーの心境を配慮する必要が生じた。そのため、連続配信日数400回目にあたる11月7日の21時から「ラストフライト」と称した2時間配信をもって、Spoonライバーとして引退した。リスナーとしては特定のライバー枠に顔を出すことはあるが、配信については実施しない意向を示しており、プロフィールページのアイコンも文字だけの黒字に差し替えられている。これはアイコンの不正利用を懸念したためで、有料で作成したアイコンが冗談であっても流用されることを好ましく思っていない。特にSpoonでは容易にアイコンや名前の変更が可能であり、一部のリスナーが許可なく名前やアイコンを使用し、他枠で冗談で現れることに嫌悪感があった。また、過去に自身のライブ配信で固定リスナーが名前とアイコンを別の人に入れ替えられ、騙されて遊ばれたことなどから強い反発心を持ち、このような対応を行っている。Twitterについては2023年4月未明にアカウントが削除された。

Pococha期(2022年~)

2022年10月10日よる10時からPocochaでの配信がスタート。先述の通り、11月7日まではSpoonとの同時進行で配信が行われた。きっかけは、プライベート用として開設しているTwitterでのスカウトにより、Pococha公認エージェンシーである株式会社Gifted Note(東京都渋谷区恵比寿4-20-4)のライバークリエイトに所属し、活動を行うこととなった。そもそもSpoon用にTwitterアカウントを所有し、連日発信していたが、プライベートのTwitterにはSpoon配信の情報はおろかライバーであることさえも伏せられていた。ちょうどこの時期に自身が好きなアーティストであるTM NETWORKのライブツアーが実施されており、その情報などのつぶやきが増えた頃であった。それを見た事務所担当者がつぶやいている内容が面白いという理由からDMを通じ面談が実施され、9月に正式に事務所への所属が締結された。なお、面談を受けるまでは顔出しの配信はおろか、Pocochaでの配信という事さえも知らされていなかったが、事務所という後ろ盾があること、持ち前のチャレンジ精神、事務所所属による職業ライバーとしての一歩を踏み出せるきっかけ作りになることなどから、断る理由はなかった。2022年10月10日よる10時から配信をスタートさせたのは、10.10.10と数字が並ぶことを意識しており、後の記念配信での見た目や人の記憶に残しやすいという特徴を捉えたものである。

連続配信と休養期間

Pococha配信においても、Spoon配信と同様に休まず連続配信を実施し、特に12月からは昼枠も追加され、昼2時間、夜2時間という長時間配信を実施することとなった。この配信様式は連続配信100回も余裕で超え、2月まで休まず続けられることとなったが、Pococha運営によるお休みの日の導入(月に2日間必ず休まないといけない)が実施され、休んだところその時点までSpoon配信と合わせ連続500日以上の配信実績が逆にたたり、体調を崩してしまった。2月にはライバーとして初めて2週間弱の連休を実施した。休んでいる間は枠周りも完全に休み、ライバーとしてPocochaから完全に離れ肉体的にも精神的にもリフレッシュさせることとなった。また、この時同時に家族との時間の共存というバランス感、同時にリスナーにも休んでもらうきっかけ作りをするということも強く意識するきっかけともなった。現在では、プライベートや家族の時間も意識し適度な休みを取りつつ配信スケジュールが組まれている。

占い、大喜利の実施

配信開始からおよそ2ヶ月間、連日おみくじ、大喜利、心理占いが実施されていた。それぞれ時間帯が決まっており、おみくじは22時10分、大喜利が22時30分、心理占いが23時からと決まっていた。これは当初の知名度が低い状態でまずはリスナーに集まってもらう動機を作るため、スタートから10分後におみくじを実施し、最初にダレてくる22時30分に全員で楽しめる大喜利、遅い時間になって離脱を防ぐために23時から心理占いを実施するという戦略的なスケジュールを組んでいた。

配信開始3日目に星占いを実施したことがきっかけで、全くのデタラメで支離滅裂な内容だったが、リスナーには好評であった。その後、手相占いなども実施され、ある日心理占いを用意したところ、当たると評判になり、心理占いの他のコンテンツを求める声も寄せられた。これはあくまでネタとして用意したものだったが、それなりに人の特性を加味して作られた心理占いであり、得意とする人の素質を読み解く能力を反映させたコンテンツとなっていた。また、すべての心理占いの結果にはネガティブな要素を盛り込まないという工夫があり、その結果が出た人が笑える、幸せになれる、満たされる、知らなかった自分に気付くことができるよう制作されていた。

当初、こういったコンテンツは紙に印刷したものをボードに貼り付け加工したものが用いられていたが、印刷の手間やコスト削減、エコの観点からiPad miniが導入された。この導入はイラストレーターがiPad Proを用いてイラスト作成の配信を行っていたことから着想を得たもので、配信で十分に文字が読み取れる、画面が見にくいというデメリットが確認できないという利点を感じ、導入に踏み切った。iPadの導入により当初心理占いだけだったコンテンツがおみくじ、大喜利が追加され、コンテンツが増加することとなった。印刷する手間や修正が容易になるなどのメリットが増えた一方で、凝ったことができる要素も加わってしまった。元々凝り性の性格が災いし、プレゼンテーションソフト「Keynote」を用いて動きのあるコンテンツ作りが連日行われた。見た目は良くなったものの、コンテンツ準備のための時間は増加。家庭生活の時間を削って準備せざるを得ない状況が続く結果となってしまった。その結果、夕食なども時間の歪が生じ、最終的には15分程度で夕食を済ますような日が連日続いてしまった。

1月からはコンテンツの休止が実施された。これは一旦枠の知名度や安定度を高める役割を果たせたためという事が大きな理由ではあるが、Pococha配信におけるランク制度という中でコンテンツを間に挟むことは枠のテンポを止めてしまう理由に繋がり、ランクアップを望めなくなるからという理由も含まれている。

配信スタイル


風貌

彼の特徴は、男性にしては長い髪の毛、あごひげ、カピバラやセサミストリートのエルモなどのキャラクター衣装を着用していることである。特にシャツに関しては、ディスカウントスーパー「トライアル」で購入した「おむすびパンダ」やパンダのなりきりパーカーなどの着用が多い。他の人から見れば奇抜な衣装に思われるかもしれないが、本人によれば普段着であり、実際にプライベートでも外出時に着用している。

配信機材

配信開始当初は、iPhone単体での配信に音楽用iPad、効果音用iPad、そして照明付きスマホスタンドというセットアップで行われていた。これは、開始前の面談で機材が使えないという説明を真に受けたため、iPhone内蔵のマイクを用いて配信を行っていた。多くのライバーがその仕組みを用いていたため、ある程度当たり前にその方法で配信していたが、ある時、機材配信が可能だという情報を見つけ、2月よりSpoon配信で使用していた機材を流用し、配信を開始した。

当初はコンデンサマイクの導入も検討していたが、身振り手振りが多く、アクションが派手でマイクのホームポジションを外れやすいという理由から、ヘッドセットマイクを選択した。この選択の主な理由は、マイク位置が常に一定であるため音量差がなく、バランス感の良い配信が可能であり、見た目としても他の競合ライバーが圧倒的に少なく、トレードマークとして一人勝ちできる可能性を感じたからである。

この時の機材として、YAMAHAのライブストリーミングミキサーAG03を利用していたが、3月にYAMAHA AG06mk2を導入。3チャンネルミキサーから6チャンネルへと入力系統が増加したことで、BGMと効果音のバランスが改善された。また、最新機種によるパーツ類の改善でホワイトノイズも軽減したとされている。配信用ミキサーを用いているため、エフェクトの利用が可能であり、注目すべきポイントではリバーブと言われる残響をつけて配信に彩りを持たせている。これは、他のスマホのみの配信では現状実現不可能な演出であり、機材配信のライバーとして特権とも言える演出効果である。

BGMと効果音

配信において、BGMと効果音が演出の彩りを加える役割を果たしている。BGMはほとんどのライバーによって配信を盛り上げる目的で使用されているが、著作権のある音楽をBGMとして使用する配信が多く、これはPocochaをはじめとする配信プラットフォームで問題視されている。トップライバーでさえ著作権違反を無頓着に行っている現状がある。プロ意識を持ち、将来性を考慮した配信を行うため、SmartSound社のソフトSonicFire Proで有料の著作権フリー楽曲を購入し、各30分のBGMを5種類作成して使用している。当初は2時間の配信で5曲のみを使用しており、リスナーは音楽の変化で30分ごとの時刻を察知していた。現在では、有料音楽素材サービス「AudioStock」の著作権フリー楽曲が追加され、配信の前半にリスナーが一定数揃うまで無機質なリズム系BGM、その後スタートとなるEDM系の音楽、かつての30分のBGM、ラストの点呼では専用のBGMが用意されるという構成で音楽演出が行われている。

BGMはどのライバーでも一般的な演出であるが、配信スタート時から独自の演出として効果音が使用されている。iPadのサンプラーアプリ「CueZy」を用いて効果音を鳴らし、ファンファーレやドラム、拍手、笑い声などが用意されている。特筆すべきは、リスナーの入室時に盛大に流されるファンファーレの効果音で、これが配信の特徴の一つとなっている。また、初見リスナーが過剰反応することも多い。効果音は定期的に追加や変更が行われており、過去にはクイズの出題やストップウォッチの効果音があったが、現在では別のものに置き換わっている。効果音の中にはBGMとして活用されているものもあり、志村けんのバカ殿様で使われた「嬉しいなぁ」のテーマソングや神様を意識した雅楽の音楽などが用意されている。特に「嬉しいなぁ」のテーマソングは、大量のアイテムや大きなコイン数のアイテムが使用された際に流され、志村けんのバカ殿様と同じ身振りが行われる。この効果音は、テレビ放送された際のBGMをAIを用いて笑い声や志村けんの声、BGMとして音声分離し制作されたもので、準備にかなりの手間がかかっている。この際に副産物として笑い声の効果音も抽出できたため、素材サイトの笑い声から差し替えて、より本物に近い効果音が用意されている。効果音を当初から採用した目的は、配信にメリハリと彩りを与えると同時に、他の配信枠では見られない独自文化を作り出すためであり、インパクトという点では成功していると考えられる。

トーク

ライブ配信アプリではトークが重要な要素であり、しかし体感的に自覚して配信しているライバーは多くないと言える。気軽に誰でも配信可能というスタンスのアプリであり、一般人が多数を占める現状では、お色気や媚びることに走っているライバーも存在する。プライドも高く、かつてテーマパークでプロのガイドを務めていた経験から、中途半端な配信をせず、早口でまくし立てるようなトークが魅力の一つとなっている。間が無いトークは、かつてのガイド職歴から来ているが、実際には面白く伝えるための演出として語っている部分もある。

リスナーからのコメントは財産と捉え、何よりも大切なものとしているため、原則すべてのコメントを読み上げるスタンスを貫いている。しかし、Pocochaの特性上コメント欄の幅が狭く、コメントのスライドが分かりづらい欠点があり、読み飛ばしが発生することがある。リスナーはコメントの読み飛ばしを教えてくれるが、無機質な書き方で伝えられるため、読み飛ばした際の反応が最も怖い枠と語っている。コメントを読み上げることが基本であるため、リスナーがコメントを書きたくなるようなネタや動機が必要となるが、そのノウハウを持ち合わせている。コメントが止まった時には、リスナーに無理やり食べ物の質問をぶつけることがあり、「今日なに丼食べましたか?」(リスナーが丼を食べたとは言っていない)や「何カレー食べました?」と勝手に決めつけて質問をぶつけることがある。これは救済措置として用いられることが多いが、新規リスナーや話が得意でないリスナーとの会話のきっかけを促す潤滑剤の役割も果たしている。

リスナーとの関係性


会えるライバー

「会えるライバー」をコンセプトにライブはスタートした。これはスマートフォンの画面だけでなく、実際に会ってコラボレーションやイベントを行うという、ライブ配信の枠を超えた活動を目指すものである。

2023年1月17日に放送された「連続配信100回記念枠」では、ハウステンボスの公式ホテルの一室から配信が行われた。また、一緒に頑張っている配信者をサプライズゲストとして招待し、コラボレーション配信が行われた。

今後もリスナーとの交流が計画されている。

リスナーとの距離感

リスナーとの関係性は比較的近いと言え、配信の雰囲気はしばしばリスナーから「アットホーム」と表現される。これが顕著に現れるのが、メンション機能の活用である。

メンション機能とは、コメントを送る相手を明確に示す機能のことで、Pocochaアプリにはデフォルトで搭載されている。特筆すべきは、配信への入室時にメンションを使用した挨拶が頻繁に行われている点で、これは他の配信枠では一般的ではない独特の慣習となっている。

このメンションを通じたコミュニケーションは、リスナー間の絆を深める主要な動機となっており、新規リスナーにも配信のアットホームな雰囲気を体感させる要素として十分な役割を果たしている。

メンションへの考え方

メンション機能に対するライバーの考え方は、様々である。一部のライバーは、メンションを禁止しており、その理由として、リスナー同士の結びつきが濃くなってしまい、ライバーが存在感を失うことや、ライバー自身のスキル不足が裏目に出ていることを懸念している。一方で彼は、メンションが盛んであることが良質な枠の証拠であると考えており、メンションが活発であることで、リスナー同士のコミュニケーションが活性化し、より盛り上がりが生まれると主張している。

また、Pocochaが提供する機能を活用することが大切であると発言しており、Pocochaが提供する機能がライバーやリスナーにとって有益であると考え、それを禁止することで配信の活性化が妨げられると主張している。Pocochaが提供する機能を活用することで、ライバーやリスナーに還元される収益が生まれると信じ、自分たちもその恩恵を受けることができると考えている。

リスナーの呼び方

枠内のリスナーたちは、基本的に男性には「さん」付け、女性には「ちゃん」付けで呼ばれる。年齢に関係なく、このように呼ぶことが一般的であり、男性でも「ちゃん」付けやニックネームで呼ぶこともある。呼び捨てすることは原則として避けられる。

また、リスナーたちを指す場合は、「リスナーさん」と呼び、初見リスナーについては、「初見さん」と呼ぶことが絶対である。これは、ライバーがリスナーよりも上位に立っているという印象を与えないようにするために、工夫されたものである。

初見リスナーとの関係

枠の発展に欠かせない存在が「初見リスナー」であり、初見リスナーの増加が見込めない枠は成長が頭打ちになってしまい、その後の発展も見込むことができなくなる。枠における初見リスナーは、比較的手厚い対応を受けることが日常的に行われており、高い確率で固定リスナーへと移行している。

このような現象が起こるのは、ある種の戦略性を持って初見リスナーを迎え入れているためである。特に実施されている方法として、初見リスナーとの共通点を即座に探し出し、その話題で盛り上がるよう心掛けている。例えば、趣味や地域に関する話題で盛り上がることがある。また、Pocochaの経験値におけるアドバイスや悩み相談を引き受けることもある。

ただし、このような戦略的なアプローチは、そもそもの経験値がベースとなっていることが前提である。先に挙げた共通点の部分は、趣味や情報量のスキル、地域性の話題は旅を多くしてきた経験値から、悩み相談なども本質的な能力が起因している。

初見リスナーと既存リスナーのマッチングも必ず行われており、そのリスナーが一番仲良くなれそうな既存リスナーの紹介が行われる。これは、枠の居心地がリスナー同士の繋がりがベースであり、ライバーとの1:1の関係性を作るよりも対リスナーとの方がハードルが低く、居心地の良さも体感しやすいためである。また、既存リスナーの長所や特徴を流暢に説明できることは、初見リスナーに、「リスナーの特徴を理解し長所を把握し、そしてそれを語ることができる能力を有している」という潜在的なイメージを与えることができるというメリットがあるため、積極的に行われている。

悩み相談

初見リスナーや既存リスナーに限らず、枠内での悩み相談が行われることがある。相談内容は、他の枠での出来事、夫婦関係、家族関係、仕事のことなど、多岐にわたる。しかし、どのような相談内容についても、責任を持った対応を行っている。

心理学者や専門医ではなく、あくまでもライバーである。しかし、独創的な考え方や過去の経験から培った解決策の提案、固執しない柔軟性のあるアドバイス、そして何より根気強く真摯に向かい合う姿勢を持っており、リスナーたちの傷を癒やしている。

悩みの原因となるほとんどの理由は、自信の喪失や承認欲求が得られないこと、考えがまとまらないことなどである。そこで、どうすべきかの結果を提示することよりも、なぜその人の考え方が間違っていないのか、どんな部分が素晴らしいのか、みんなからどう思われているかという、自信の無さを補完することを中心にアドバイスを行うことで、まずは自分を強く持つこと、世間からズレていない感覚を持っていることを気付かせている。

リスナーよりもバカであること

「リスナーよりもバカであること」が、枠作りのコンセプトの一つである。ここでいう「バカ」とは、「バカバカしい」という意味であり、頭を使わずに過ごしてもらいたい、一日の息抜きの場にしてほしいという枠主の願いが反映されている。

リスナーよりも上位の存在であるという印象を与えるような横柄な態度をとる枠は質が低く、リスナーの滞在時間や枠離れにつながると考えている。自らのパブリックイメージが重要であることを自覚しており、常にこの点に注意を払って活動を行っている。

また、心理学的な側面も考慮されており、リスナーたちに対して「バカ」と思われている方が、アドバイスや悩み相談で的を得た発言をした場合、より説得力があるという意図も含まれている。これも、ある部分でスキルの一つである。

課金と無課金

Pococha上での収入増減は、ランク制度に依存している。そのランクを維持・増減させるために、配信中に使用される「アイテム」が重要な役割を果たす。

アイテムの購入には、Pococha内通貨であるコインが必要で、1コイン1円のレートで100円単位から課金購入するか、条件を満たして無償で手に入れることができる。

ライトユーザーの多くは無課金勢であり、Pocochaの仕組み上、14分以上配信に留まったり、BOXでの特典、アンケート回答、イベント参加などによって僅かながらでもライバーを応援できる程度のコインを手に入れることが可能となっている。

課金・無課金についてのライバーとしての考え方やリスナーへの差別感はそれぞれであるが、原則枠内では区別なく対応している。課金リスナーが多く集まることはランク維持や上昇につながるため、ライバーにとっては重要な要素である。また、課金はPococha自体の運営予算にも貢献し、サービスの質の向上にもつながると考えられる。

しかし、弊害として考えられるのがリスナーのメンタル低下や負担である。課金によるリアルな出費はリスナーの生活を圧迫し、無課金リスナーは貢献値が低く感じられるため、メンタル面で支障をきたすことがある。このため、枠にとっては3つの川の流れが理想的であると考えており、課金するリスナー、適度に課金するリスナー、無課金でも応援するリスナーという流れを大切にしている。

また、枠にとって最も大切な財産はコメントであり、無作為なアイテム投稿よりも質の高いコメントに価値があると考えている。

枠の構成


昼枠と夜枠

例外を除いて、現在は昼と夜の2枠で1日が構成されている。2枠での配信を行う理由は、Pocochaが4時間まで時間ダイヤ(時給のようなもの)が発生し、4時間連続配信ではリスナーの滞在時間が減少してしまうためである。また、時間帯によって訪れることができるリスナーに違いがあることなどからも、2枠での配信が配慮されている。

さらに、ランクの維持を考えると、2時間程度の配信ではどうしても無理があるため、2枠に分割することで配信時間を長くし、リスナーの滞在時間を増やすことが狙いとされている。

昼枠

「2児パパのランチタイムトーク」という枠は、Pococha上で13時30分から15時までの1時間30分配信されているライブ配信のタイトルである。このタイトルは、主婦層が比較的お昼に時間を取りやすいことを狙って付けられたものである。

かつては、11時から13時までの2時間、その後13時から15時までの2時間で配信されていたが、13時締めのライバーとの枠被りを懸念し、現在は13時30分スタートとなっている。この変更は、13時締めのライバーを最後まで応援したいという思いと、自枠に余裕を持って望むために実施された。

現在の枠は、かつての2時間配信から1時間30分に縮小されている。これは、夜枠が延長されることが頻発していたことから、1日の配信時間が5時間から5時間半に伸びてしまったことによるものである。このため、サスティナブルな配信とリスナーの時間拘束を考慮し、時間の見直しが行われた。

夜枠

「SUPER雑談枠」とは、Pococha上で22時10分から24時以降までの2時間超えのライブ配信を行っている枠である。このタイトルは、「雑談を超えたさらなる雑談」という意味を込めたものであり、枠内で行われる高品質のトークを表現している。この枠は、1日のメイン枠としても活躍している。

以前は22時ちょうどにスタートしていたが、22時締めのライバーとの枠被りを避けるために、10分ずらして22時10分スタートとなった。また、終了時間についても、かつては開始から2時間後に設定されていたが、ランクの上昇に伴い翌日のポイント作りも意識するようになり、24時を過ぎてからのリスナーの流入も見られるようになったため、終了時刻を撤廃し24時以降までと表現するようになった。現在は概ね25時前後での終了がパターンとなっている。

トーク

トークを中心に展開し、リスナーを引き込むために続けざまの話題を提供する。構成は、プレショー、本編、コンテンツ、本編、ハートフルコメント、エンディングの順序で進行し、このスタイルはほとんど変わらない。

厳格に雑談のみを維持するため、カラオケ機能は使用されず、将来も使用しないと公言している。ただし、リスナーとの会話の中で、アニメソングなどを歌うことが時々行われる。

配信開始直後は、当然ながらリスナーが0人の状態がしばらく続くが、その間も無言にならずに話し続けることが基本である。これは、アーカイブが残るためや、誰もいなくても話せるライバーであることを示すため、また、話す練習になるためである。

BGM

BGMの使用は配信中に重要な役割を果たしている。どの配信でも、さまざまなBGMが採用されている。これはPocochaだけでなく、他のストリーミングアプリにも同様に当てはまる。

著作権保護された音楽を配信内で使用することは著作権侵害となり、罰せられる可能性がある。しかし、現在のライブ配信状況はグレーゾーンにある。サービスプロバイダーはその旨を明記しているものの、音楽著作権料の代理徴収や配信停止などの措置が実施された例はほとんどない。これは、そのような取り締まりがライバーの絶対数を減らし、運営に問題をもたらす可能性があるためである。この現状は、一般に認識されている事実であり、ある意味で放置されていると言える。

このような状況は、現在は主に個人の判断に任されている。しかし、「みんながやっているから自分も大丈夫」という集団心理が生じていることは確かである。特に、YouTubeなどの動画配信サービスに慣れ親しんだ世代は、著作権についての知識が不足している場合が多く、BGMの使用に罪悪感を感じないライバーも存在すると考えられる。将来的に、JASRACや音楽業界の団体から何らかの行動が起こる可能性は否定できない。

枠主自身が元々クリエイティブな作業に精通していたため、著作権についての知識は一般の人より高い。配信の長期的な発展を考えているため、Spooonの配信時代から、著作権を侵害しないBGMを選んで使用している。

使用BGM

  • オーディオストック
    ロイヤリティフリーの音楽や効果音などを定額制で提供、または、販売しているサイト。
    プレショー、本編開始直前のBGM、エンディング、効果音で採用。
  • SmartSound
    SONICFIRE® PRO 6のPCアプリケーションを活用し、ロイヤリティフリーのBGMを購入、編集できるサービス。特筆すべきは希望の音楽を希望の長さに調節できることであり、枠内では30分間の音楽を複数並べて使用している。
    本編のBGMで採用。
  • 日本ファルコム株式会社
    ゲームの老舗メーカーであり、代表作に「ドラゴンスレイヤー」、「イース」、「英雄伝説」などのシリーズがある。「ファルコム音楽フリー宣言」をしており、所定の条件を満たすことで音楽使用が認められている。
    プロフィールページ内に著作権クレジットを記載することにより、BGMとして使用している。
    「あなたの知らない 明日のあなたの世界」において「イース Ⅳ」の楽曲を採用。

コンテンツ

ライブ配信における「コンテンツ」とは、リスナーを引きつける魅力や楽しさを提供するための要素を指す。ライブ配信であるため、トーク自体がコンテンツの一部であり、ライバー自身や人柄もコンテンツの要素として考慮される。

しかし、現状、コンテンツを意識した配信が少ないことが問題視されている。よく見られるのは目的もなく無駄な時間が多く、中身の乏しい配信である。美貌や愛嬌などがある場合は特化する必要がない場合もあるが、長期的な配信を見据えた場合、改善すべき欠点として露呈してくる。

枠内コンテンツの作り方として、早口でまくし立てるように2時間以上話し続けることが挙げられる。これは真似できない要素を複合的に組み合わせ、独自の世界観を作り上げるために考案されたスキルの一つである。リスナーにとっても、他の配信にはない体験価値を提供することで、優越感を満たす役割を果たしている。

間が無いトークについて「間が怖い」と発言しているが、これはUSJのガイド職で働いた経験を誇張した表現であり、ネタ的な要素が強い。しかし、実際に長年このスタイルで配信を続けているため、間を作ることはストレスの一つとなっており、本当に間が怖いと感じることもある。

枠内コンテンツ

時間による間延びでリスナー離脱を防ぐために考案されたのが枠内コンテンツである。過去・現在含めて実施された枠内コンテンツは次の通り。

ハイパーおみくじ(現在は終了)

連日22時10分より実施されていた。
毎回違ったテーマで、4つの選択肢から1つを選ぶことで、翌日の運勢が小吉、中吉、大吉、ハイパー大吉のいずれかで占うことができた。さらに、同時にラッキー〇〇というのも表示されていた。
このコンテンツは、翌日の1日が嫌な日にならないように凶は用意されておらず、日々是好日という禅語の教えを意識して作られたものである。また、22時のスタートから10分以内にリスナーを多く集めるための動機として導入された。

大喜利(現在は終了)

連日22時30分より実施されていた。
毎回2つのイラストを提示し、リスナーが大喜利形式で回答するお遊びコンテンツである。枠主も毎回答えを3つ用意してくることが定石となっており、コメントの動きが盛んになるため、見落としや指摘も多く発生する。枠主によれば、この時間帯は最も怖い指摘のされ方をする時間帯であるという。コンテンツ中は、ドラやジャジャンと言ったSE、笑い声などが用意されており、一定数のリスナーが大喜利を楽しんでいる。ただし、大喜利という特性上、微妙な空気感が生まれることもあり、効果音の実装により払拭する工夫がなされていたことで居心地を見出し通う大喜利好きリスナーも存在していた。

心理テスト(現在は終了)

連日23時より実施されていた。
毎回異なるテーマで行われ、4つの選択肢の中から自分がどのような行動をとるか選択することで、心理を占う「〇〇心理テスト」というコンテンツである。選択肢を選んだ後、どのような心理を占うかが発表され、それもまた楽しめる要素となっていた。
このコンテンツは科学的データに基づいているわけではなく、枠主が個人的に学んだ心理学の知識から、人を見る力や本質を見極める能力を活用して作られた心理占いである。また、リスナーたちがある程度パターン化していたことから、彼らが選びそうな選択肢と、その結果を予測することも行われていた。
このコンテンツは的中率が高く、人気が高かったため、この時間帯だけ訪れるリスナーもいたほどである。しかし、心理学の性質上、リスナーの心理に影響を与える可能性があるため、ネガティブな答えは用意されず、文章には工夫が凝らされていた。

あなたの知らない 明日のあなたの世界(2023年4月21日開始)

連日23時より実施中。
毎回、あるストーリーが読み上げられ、その次に提示される4つのアイテムから直感的に1つを選び、その結果翌日どんな事柄が起こるのかという事を予言するコンテンツである。タイトルは「あなたの知らない世界」というTV番組からヒントを得ており、「マツコの知らない世界」との掛け合わせである。
基本的にお遊びのコーナーであり、2億2045%の確率で占うと解説されているものの結果はナンセンスの極みでツッコミどころが多い答えとなっている。これは心理学と同様、遊びとわかっていてもリアルな答えが出てしまうと翌日気になってしまう可能性があるためで、笑って流せるもの、あり得ない内容、現実的でも支障をきたさない内容となっている。
コンテンツスタート前には音声合成によるナレーションが挿入されており、コンテンツ中は専用の音楽が使用されている。ナレーションの合成音声は山口県周南市ケーブルテレビジョン(架空の放送局)専属アナウンサー「本能寺変子(ほんのうじへんこ)」が担当しており、このキャラクターはSpoon配信当時にイベント実施時にアシスタントとして活躍していたキャラクターであり、スターシステムとしてPocochaにも起用されたものである。合成音声システムは「VOICEPEAK」が活用されている。
BGMは日本ファルコムのゲームソフト「イース Ⅳ」のサウンドトラックから選曲されており、著作権表示を行うことで許諾されているため、使用楽曲のクレジットがプロフィール欄に記載されている。

AIの活用

ライバーは配信内のコンテンツ作成やスキル向上のためにAIを積極的に採用し、利用している。このようなAIの活用は、まだライバーの間では比較的珍しいと言える。

コンテンツ活用の一例として、リスナーの長所や性格をエッセイ形式で表現するためにChatGPTを使って物語を作成する企画を行ったり、トーク中に疑問が生じたときにAIに質問を投げかけ、その回答をリスナーに伝えるという方法がある。

使用しているAIは「ChatGPT」で、2023年3月から有料プランを早速契約し、バージョン4.0を使用している。

ブランド化

ライブ配信をブランド化し、ライバー自身とともにその露出度を増やし、価値を向上させることは重要な行為と言える。ブランド向上のために、オリジナルキャラクターの制作やノベルティのプレゼントなどを定期的に行っている。

キャラクター

オリジナルキャラクターとして、カピバラをモチーフにした「カピちゃん」が制作され、プロモーション活動に用いられている。このキャラクターは、現実のカピバラをデフォルメしたイラストを基に、ライバー自身がiPad miniで描いたオリジナルイラストである。

オリジナルキャラクター「カピちゃん」

ライバーは自身の絵心の欠如を自覚しているが、むしろその欠如が生み出す愛嬌のある画風を逆手に取り、完成させた。また、既存のキャラクターのような、明らかにデザイナーが作成したという雰囲気を持つキャラクターではないため、グッズ制作などにおいても独特の存在感を発揮する。このような戦略性を基に、この画風のイラストが採用された。

キャラクターとしては、リスナーから広く好評を得ており、ライバー自身もこのキャラクターを気に入っている。公開はまだされていないが、このキャラクターには背景にあるストーリーが存在し、そのストーリーが近年公開される予定である。

オリジナルグッズ

キャラクターを用いたオリジナルグッズも制作されている。

  • 「世界に7つしか存在しないカピちゃんオリジナルリングノート」
    「連続配信100回記念枠」において、特定の条件を満たしたリスナーや抽選、そして当日協力したアシスタントに対して、オリジナルのリングノートがプレゼントされた。製作数は限定の7冊で、表紙は英語で記された100回記念と感謝のメッセージ、およびキャラクターのイラストでデザインされている。5冊がリスナーに配布され、残りの2冊はライバー自身が保有している。
    一部の配信で、このノートに特有の良い香りがあるという話題が挙がったが、実際には香り付きの商品でもなく、特別に香りをつけたわけでもない。また、香りのある環境で保管されているわけでもないため、おそらくインクがそのように感じさせていると考えられる。
  • 「朝食が美味しく食べられるオリジナルグッズ」
    Pococha主催のPRイベント、Sell Me Goods「パンスク」で、販売サイトが用意している1000円オフクーポンをイベントで使用できないというデメリットから用意されたノベルティである。
    現在はまだ製作段階であり、どのようなグッズ、デザインであるかは公開されていない。
  • 「カピちゃんの秘密ハンドタオル」
    「配信150回記念枠」において特定の条件を満たしたリスナー全員にプレゼントされるグッズであり、現在製作中である。
    キャラクターの出生の秘密や趣味、特徴などがイラストとともにデザインされたハンドタオルとなる予定となっている。

問題点

ライバーといえど人間である、人格的な問題や枠としての既知の問題があることは当たり前と言える。特に配信の妨げとなるような大きな問題は生じていないが、少なからず問題が浮上してくることもある。

顔や名前が覚えられない問題

子供の頃から人の顔や名前を覚えられなかったことを公にしている。その時代の背景から、現在のように医療機関で診察を受けることはなく、自身でも親に相談するまで自覚がなかったため、現在に至っている。しかし、この問題は彼のライブ配信活動において時折困難を引き起こすことがある。

特に困難となるのは、一度訪れたリスナーを記憶できないという点である。リスナーにとっては2度目の訪問ではライバーに覚えてもらいたいという期待がある。しかし、人の顔を覚えられないのと同様に、アイコンやユーザー名を覚えることが得意ではなく、初めての訪問かどうかを尋ねることがしばしばある。しかし、この問題についてはリスナーの理解とフォローがあり、コメント欄を通じてリスナーからの迅速なフォローにより大きな問題にはなっていない。

それでも、顔を覚えられずに人間違いをする経験からくるストレスを抱えているため、アイコンやユーザー名を意図的に変更して完全に初見のフリをしてライバーを欺く行為については大きなストレスと嫌悪感を感じている。かつてSpoon配信時代にこのような行為によって突然困惑させられ、そのときに初めてライバーとしての引退を考えたことがある。

人の顔や名前を覚えられなかった子供時代の経験は長い間忘れていたが、ライバーとしての活動を通じて突然子供時代の記憶がフラッシュバックのように蘇り、思い出すこととなった。

さらに、カレンダーの日付が覚えにくい、瞬間的な時間を記憶するのが苦手、将来のスケジュールを管理するのが難しいなど、他にもいくつかの問題を自覚している。

リスナーへの要求

ライブ配信の基盤としては、リスナーの支援が配信の発展に大きく関与する。ライバーとしてリスナーに何を提供し、何を求めるかという部分はスキルの一部と見なされる。そして、そのスキルをどのように活用するかが、上位ランクに上がるための必要条件となる。

他のライバーと同様、リスナーに対してアイテムの投資やポイント上昇などを求めることを苦手としているライバーは多いと考えられる。それに対して、自身の立場を利用してアイテム投資を要求するライバーも存在する。これはリスナーとの価値観や距離感が直接関係している。ノルマ制というライバーの活動を考慮すると、少なくともリスナーへの要求が可能であることが望ましいと言える。

実際に活躍している上位ランクのライバーの視点から見ると、コアメンバーの数、エールの取得数、ファミリーメンバーの数、配信の盛り上がりやライバーとしてのスキルを考慮すると、既に上位ランクに位置していても不思議ではないと評価されている。これは本人も自覚しているが、マイペースに長くライブ配信を続けること、ライブという世界が突発的なランク上昇よりも実績に基づくランク上昇でなければ持続しないという事実を理解している。そのため、敢えて現状維持を続け、小さなきっかけを大きな成果に成長させる方針を採用している。

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